労働時間の把握は労務管理の土台です。
労働時間を適切に把握することによって、
賃金計算や法定労働時間(8時間)の範囲内で労働、休憩時間を適切に取る等の処理をすることができます。
この記事はそのような賃金計算や休憩時間などの前段階のお話「どのようにして労働時間を把握するか」という話です。
目次
労働時間の基本的な把握方法は経営者がそ現場で把握するか、タイムカード等の記録で把握する。
労働時間の適切な把握のために
「労働時間把握基準」というものがあります。
この基準によると、
使用者は、労働時間を適正に管理するため、労働者の労働日ごとの始業・終業時刻を確認し、これを記録すること。
とあります。つまり、使用者は単に所定労働時間※を把握するのだけでなく
労働日ごとに個々の労働者の実際の始業時刻や終業時刻を使用者が確認・記録し、これを基に何時間働いたかを把握・確定する必要があります。
※ 補足説明
所定労働時間とはかんたんにいうと、就業規則や労働契約書などで定められた労働者の労働時間のことです。法定労働時間とは異なります。
そして「労働時間の把握方法」としては原則的に次のいずれかの方法のよることとします。
- 使用者が、自ら現認することにより確認し、記録すること。
- タイムカード、ICカード等の客観的な記録を基礎として確認し、 記録すること。
補足説明
- 「自ら現認する」とは、使用者自ら、あるいは労働時間管理を行う者が、直接始業時刻や終業時刻を確認することです。
- タイムカード、ICカード等の客観的な記録を基本情報とし、必要に応じて、例えば使用者の残業命令書及びこれに対する報告書など、使用者が労働者の労働時間を算出するために有している記録とを突き合わせることにより確認して、記録をします。なお、タイムカード、ICカード等には、IDカード、パソコン入力等が含まれます。
つまり労働時間の自己申告は例外である。
「労働時間把握基準」をもとに考えると労働時間の把握は使用者の責務です。
自己申告による労働時間の把握については、あいまいな労働時間管理となり がちです。
しかし、自己申告よる労働時間の把握は一定の条件をつけて認められています。
例えば、職種でいえば、営業、企画、研究開発部門などです。
このような職種は業務の進め方、労働時間配分について一律に把握が困難である職種です。
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【編集後記】
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明日は熊本でも雪が降りそうです。寒いのはあまり好きじゃない(T_T)