西丸兼生社会保険労務士事務所
スタッフの左田野です。
みなさんは、男性労働者が育児休業をとることで、事業主がお金をもらうことができる
そんなお話は聞いたことがありますか?
目次
両立支援等助成金
仕事と家庭を両立し、女性の社会進出を促したい意向から、
取り組んだ事業主に対し支援する「両立支援等助成金」。
この中には、介護との両立、不妊治療との両立、事業所内に保育所を設置した場合など
様々な場合ごとでコースが設けられています。
今回は、この中でも出生時両立支援コース(子育てパパ支援助成金)のことについてお話します。
出生時両立支援コース(子育てパパ支援助成金)
主な要件は以下のとおりです。
☑雇用保険に加入している
☑予め、育児休業制度を就業規則で定めている
☑所定労働日で連続して4日以上育児休業を取得
以上を満たし、申請期間内に手続きをすませると、中小企業で1人目の場合は57万円が事業主に支給されます。
さらに、育児休業取得前に、制度の周知や育児休業取得を促すための個別面談を行った場合には、10万円の個別支援加算もあります。
もちろん、労働者は要件を満たせば雇用保険から『育児休業給付』を受給することも可能ですし、社会保険料も免除されますので、労働者だけでなく事業主の負担も軽減されます。
出生時両立支援コース(子育てパパ支援助成金)は、助成金の中でも比較的要件が簡単で、社内労働者への満足度も高く、社外へもアピールできるのでオススメです。
男性労働者の育休取得実績がなかった企業は、 出生時両立支援コース(子育てパパ支援助成金) の申請を検討してみてはいかがでしょうか。
就業規則の必要性
労働者を守ることもあれば、事業主を守る場合もある就業規則。
就業規則は労使トラブルを予防するためには必要不可欠なもので、その基盤があってこそ助成金の申請ができます。
しかし、就業規則の書き方によっては、解雇できない場合があるなど、逆にトラブルを招く可能性もあります。
(過去の参考記事)
また、最近は助成金の不正受給が問題視され、審査も厳しくなっています。
就業規則の作成、助成金の申請には専門的知識が必要ですので、興味を持たれた事業主様はお気軽にご相談ください。
〈参考文献〉
厚生労働省・都道府県労働局
両立支援等助成金 支給申請の手引き(2021年度版)